「心変わり」

◆心変わり  それで、そう。エイト君は、本当にひどい奴なんだ。  あれは確か、マジック同好会を立ち上げて間もない頃のことだった。  今でこそ私は奇術で飯を食っているけれど、奇術に魅了されるきっかけを作ったのは、そもそもエ […]

「トリプルプレイ」

※本作品にはR-18程度の性的表現が含まれます。18歳未満の方は閲覧をお控えください。 ◆オトモダチ  いつもなら私を置いてさっさと登校してしまうエイト君が、その朝は玄関先で待っていた。道中で虹谷(にじたに)君も合流した […]

「笑顔のマジック」

◆脅迫  私が解放されたのは放課後近くなってからのことだった。  行為が済むと鮫島は、また明日も保健室に来るよう私に言った。  心底から嫌だったが、兄弟を盾に取られては、頷くしかなかった。  悪いことに私は、常日頃から悪 […]

「アブない初体験」

※本作品にはR-18程度の性的表現が含まれます。18歳未満の方は閲覧をお控えください。 ◆悪戯少年  学生の頃、よく保健室に通ってたんだ。  ああ、もちろん体が弱かったとかではないよ。  ………………保健室の先生が、きれ […]

「もしも時間を戻せたら(9)」

◆28 「あたまいたい」  真っ黒な空を見つめながら、菊池がつぶやいた。彼の取り巻き筆頭の御影に家を聞いたがわからず、本人に尋ねようにも起きないので、とりあえず僕の家の方に向かった。でも、さすがに彼を部屋へ上げるのははば […]

「もしも時間を戻せたら(8)」

◆26  悪い夢を見ていたのだ。あの嵐の夜に、ドアチャイムから始まった一連の出来事は、すべて悪い夢だったのだ。そう考えると、少し気が楽になった。もちろん、それで菊池と体を重ねてしまった事実が消えるわけではない。でも、僕の […]

「もしも時間を戻せたら(7)」

◆21  窓を叩く雨音で、僕はぼんやりと認識した。ガラス一枚隔てた向こう側で、未だ猛威をふるう嵐の存在。台風十号は、まだ激しい風に雨を伴って暴れている。 ――そしてその中に、菊池が出て行ったことを思い出すと、僕ははっとし […]

「もしも時間を戻せたら(6)」

※本作品の◆19に、R-18程度の性的表現が含まれます。18歳未満の方は閲覧をお控えください。 ◆16  ――――宮川の言葉が、ずっと頭の中で回っていた。 「食べないの?」「食べる、けど」  促されて手をつけ始めたクアト […]

「もしも時間を戻せたら(5)」

◆13  見落としたのだろうか。いや、そんなはずはない。混乱と焦燥のために、意味もなく辺りを歩き回っていると、ふと菊池が呟いた。 「そういえばボク、元々入ってたディスクの下に入れちゃったかも」「……なんだって?」「うん、 […]

「もしも時間を戻せたら(4)」

◆10  会議室を出て階段を使っていると、ふと、誰かの怒鳴る声が聞こえてきた。聞くとはなしに聞いたところ、口論というより、一方が感情的に突っかかっているらしい。 気にならないではなかったけれど、わざわざ厄介ごとに首を突っ […]